サイダーのように言葉が湧き上がる

- シティポップイラストが動く快感っ!+想いを言葉にする爽快感! -

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サイダーのように言葉が湧き上がる
監督:イシグロキョウヘイ
主演:市川染五郎
公開:2021年7月
上映時間:87分

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ブラボー
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フクイ ヒロシ???
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  • フクイ ヒロシ???   爽やかで可愛い佳作、というのがピッタリかと。

    話の根幹は、「コンプレックスを持ったティーンエイジャー(つまり全員)の初々しい恋物語」なのですが、
    それを包む要素が面白い。

    一つは「シティポップ」。
    劇伴はもちろんのこと、劇中歌は大貫妙子で、主題歌はシティポップを現代解釈したnever young beach。
    オシャレとはこのこと、気持ちいいとはこのこと、みたいな音楽で全編包まれています。
    ***
    二つ目は「シティポップのイラスト」。
    監督も言っている通り、イラストのスタイルは鈴木英人。
    山下達郎のアルバム『FOR YOU』のジャケットイラストの感じで全編描かれています。
    個人的に、シティポップのイラストがずっと動いてくれてる!という爽快感は、未だかつて味わったことのない気持ちよさでした。
    ***
    三つ目は「俳句」。突如の「俳句」。
    俳句もブームではありますけど、ブームだから取り入れたという浅ましさではない。
    「俳句とラップの親和性」と言いますか
    「俳句もラップも源流は同じ」と言いますか。
    俳句はとても音楽的な文学だし
    ラップはとても文学的な音楽。
    自分の気持ちをうまく表せない主人公が俳句でなら自分の気持ちをうまく表現できるぞってことで
    俳句を作りまくるんですけど
    彼が魂込めて俳句を発するうちにそれが「ラップ」になっていく、というのがとても面白かったです。
    ***
    絵の爽快感、音楽の爽快感、思春期ならではのモヤモヤ感が言葉によって昇華される爽快感。
    暑い夏に冷房効いた映画館で観たいのさ。

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