燃ゆる女の肖像

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燃ゆる女の肖像
監督:セリーヌ・シアマ
主演:ノエミ・メルラン
公開:2020年12月
上映時間:122分

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フクイ ヒロシ???
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  • フクイ ヒロシ???   ■異常に精細な音と映像

    衣装の生地のそれぞれ風合いまでが克明に映されてました。
    ドレスってこんなにもいろんな種類の生地で作られていたのかと初めて知りました。

    それらの全てを精細に映す撮影が素晴らしかった。海も、砂も、岩も、ほつれた髪の一本も、腕毛さえも、全部鮮明に映す。

    あと、音も。
    黒炭が紙を滑る音。筆で絵の具を混ぜる音、掬う音。ドレスが擦れ合う音。鼻息。唇が触れあう音。離れる音。
    ASMRか!ってくらいの微細な音でした。

    ****

    ■不在の男性による抑圧

    ここまで全ての音を録って、物を映しているのに、男だけはほとんど映していません。
    (序盤と終盤に出てきますが話には関わってこない)

    男は映らないけど男に支配された世界。

    この映画に悪人は出てこない。
    娘たちを閉じ込めていたあのお母さんも悪役としては描かれていなかった。

    女性の集団に対してすぐに「本当は仲悪いんでしょ?」と揶揄したり
    「女同士のプライドを賭けた戦い!」を男が高みの見物をするような映画も多いですけど
    この映画の女性たちは皆同じく苦しみながら連帯していました。


    ****

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  • フクイ ヒロシ???   ■地面スレスレのスカート

    あの時代の女性のスカートって見るたびに異様に思うんですが、ほんとに地面スレスレ。
    あれで泥道も草原も砂浜も歩く。どう考えても汚いし、不便だったはず。
    でも女性はスカートを脱ぐことは許されなかった。あのスカートは抑圧の象徴に見えます。

    そのスカートが燃えました。

    ちょうど裾から火がついて、このままスカートが燃えてしまえば「自由」になるけど、それは命を危険に晒すもの。
    自由か死か。
    その数秒後、女性たちによって火は消されます。
    スカートは燃えなかったけど、エロイーズとマリアンヌの心にはむしろ火がついてしまいました。

    キスもなんか、あんまりいやらしく見えなかったです。
    あんまりみたことのない雰囲気でした。
    男目線で撮られないからでしょうか。

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